今回、祐作医師が責任著者(論文の責任者)となって、当院で使用している新型コロナの抗原検査の性能をPCRと比較した論文を発表しました。評価したのは、クイックナビCOVID-19-Ag(デンカ製、現在日本トップシェアだそうです)という抗原検査です。Journal of Infection and Chemotherapyという医学専門誌に掲載されています。

新型コロナ感染症に現在感染しているかを調べるには、PCRと抗原検査の2つが主流です。

PCRは機械で遺伝子を増幅し、微量なウイルスでも検出することができるため、非常に正確です。鼻から綿棒で採取した検体や、唾液を用いて検査します。ただし、結果が出るまでに数時間~数日がかかり、診療所やPCRの機械を設置をしていない病院では少し不便な検査です。

PCR検査の流れ

抗原検査はインフルエンザの検査などでよく使われ、15-30分程度で結果を知ることができます。特殊な機械も不要で、診療所でも使いやすい検査です。ただ、どうしてもPCRよりは正確性に劣ると言われています。

抗原検査の流れ

論文の内容を簡単にご紹介します

新型コロナウイルスがPCRで検出された方のうち、抗原検査は87%の方で陽性になりました。約2割程度は見逃すことになりますが、そういった方のほとんどはウイルスの排出が少ない傾向にありました。一方、抗原検査で陽性と出た方で、PCRが陰性だった患者さんはいませんでした。クイックナビCOVID-19-Agで陽性と判定された場合、間違いなく感染しているということになります。

他社製品の抗原検査は、陽性とでた場合でも実際にはPCR陰性(間違って陽性と判定される)ことがあります。「陽性=感染は確実」と信頼性が高い点で、クイックナビCOVID-19-Agは優れた検査と言えます。

投稿者プロフィール

明石 祐作 Yusaku Akashi, MD, PhD
あかし内科クリニック(大阪府柏原市)の副院長です。総合内科専門医、家庭医療専門医・指導医、救急科専門医、医学博士。診療所から大病院まで、色々な医療機関で研鑽してきました(現在も継続中)。「最初に何でも相談できる医者」を理想とし、日々診療しています。